【国際交流:実施園レポート②】雲雀丘学園幼稚園。世界に触れることで、“自分の文化”を考えるきっかけに



私たち株式会社シンクアロットが、「こどもたちの世界観を広げる」をミッションに提供する、園向けの世界交流プログラム「EN-TRY(エントリー)」。ただ、一口に「世界交流プログラム」と言っても、園の方針や思い、そしてこどもたち一人ひとりに違いがあるように、交流ひとつとっても、同じものはありません。

そこで実践園レポート第2弾では、「茶道」を通してつながった雲雀丘学園幼稚園(兵庫県宝塚市)とAvenues early learning centre perkinson(オーストラリア)の交流の様子をお伝えします!


■日本人が知らない、世界の中の日本

EN -TRYのサービスを開始してから、様々な国の先生方やこどもたちとふれあう機会を頂くなかで、私たち日本人が意外と日本について知らないことに気づかされます。

日本にいるとあまり意識することはありませんが、海外に出ると、例えば私たちがあまり知らない国々の方も「東京って何でもあるよね!」「日本の製品は本当にクオリティが高いよね!」と、日本をよく知っていることに驚かされます。特に2021年は、オリンピックが東京で開催され、東京はもちろん日本全体や日本文化にも世界の関心が集まりました。


今回紹介するオーストラリアの「Avenues early learning centre perkinson」も、オリンピックをきっかけに日本文化に興味を持った園のひとつです。同園では、梱包用の薄いシートに、こどもたちが絵を描いてオリジナルの着物を作ったり、ランチで手巻き寿司に挑戦したりと、あそびや日常の中で日本文化を学んでいるそうです。同園のマネージャーであるCarlie(カーリー)先生は「伝統的な日本文化は、礼儀を重んじていてとても興味深い。オーストラリアの教育とは違う良さがあり、それをこどもたちにも体験して欲しい」と語ります。






■「茶道」がつなげた世界交流

オーストラリアのこどもたちが様々な方法で日本の文化にふれる中で、最も興味を持ったものの一つが「茶道」だったそう。緑色の絵の具を溶かした水をお茶に見立てた、簡易的な茶道体験ではあるものの、お茶をいただくために手順や作法があること、そして挨拶が大切なことなどは、文化の違いをわかりやすく感じる、刺激的な体験だったのではないでしょうか。



今回の交流は、そんな日本文化に興味を持つAvenues early learning centre perkinsonと、園内に茶室を持つ雲雀丘学園幼稚園が、「一緒にTea Ceremonyを開きたい!」というお互いの想いに共感したことで実現しました。


■茶道で培う礼儀・作法・おもてなしの心

雲雀丘学園幼稚園は、園内に本格的な茶室を持つ、全国的にも珍しい園です。年中・年長の2年間、茶室では毎月1回程度、お茶のおけいこが行われます。今回は、オーストラリアのお友だちに茶道をもっと知ってもらうために、実際の茶室やおけいこの様子を撮影してもらい、ビデオレターとして送りました。



その中で、茶道の先生は「茶道は日常生活」と説明します。

「例えば、畳の上では正座をし、足を揃えて挨拶をすること。畳に上がる時は脱いだ靴を揃えること。競争ではなく、周りのペースを見ながら自分のペースを合わせること。畳がない場所では机と椅子を使うこともありますし、大切なのは形式よりも相手のことを思いやる心です。」

ビデオの中で、お茶のおけいこを行うこどもたちを見ていると、どの子も礼儀正しく、相手を見てからきちんと挨拶ができており、大人として、また同じ日本人として見習うべきところが多いと感心させられました。


■オンラインで実現した、海を越えた「Tea Ceremony」

ビデオレター交換などを終えて、いよいよ迎えたライブ交流当日。お互いの挨拶から始まり、クイズやゲーム、ダンスや歌の交換など盛りだくさんな内容でプログラムは進みます。


その中で、何といっても特徴的だったのは、海を越えて実現した「Tea Ceremony」。双方の園のこどもたちが画面に向かって正座し、声を揃えて挨拶をかわします。日本から画面の向こうへ「お点前どうぞ」と声をかけると、オーストラリアの子どもたちも一生けん命練習した日本語で、「ありがとうございます」とお辞儀をしながら答えます。日本のこどもたちの顔はどこか誇らしげで、オーストラリアの子どもたちは、分からないながらもその異文化体験を楽しんでいる様子。実際にその場で点てたお茶を味わってもらう訳にはいきませんが、双方にとって特別な時間になったのではないでしょうか。




■世界交流で大切なのは、「伝えたいこと」を持っていること

「EN-TRY」を導入して頂いた園様からは、よく「世界交流を通じて、自分たちの文化や地域のことを考えるきっかけになった」というお声を頂くことがあります。違う文化に触れることで、今まで自分たちが当たり前だと感じていたことが、実は非常にユニークであると気づくことは少なくありません。茶道は日本文化を伝える上で非常に特徴的ではありますが、そこに根づく「挨拶」や「礼儀」は、私たちが当たり前に持つ、誇るべき文化でもあります。



「世界交流」と聞くと「世界を知ること」「グローバルな視点を持つこと」など外側ばかりに目を向けがちですが、それ以前に自分たちのユニークさを知り、伝えたいことを持っていることは同じくらい大切だと私たちは考えています。今回交流したクラスの担当の先生からも「海外の子どもたちと話せた!という経験が子どもたちの自信に繋がったようです」と嬉しいお言葉を頂きました。

交流ではできることは限られているものの、こどもたちが成長する中で、世界交流の経験が自分の文化や自分自身を誇るきっかけになれるよう、私たちも尽力していきたいと思います。


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