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【国際交流レポート】こどもたちの自発性や共同性を育む機会


 

私たち株式会社シンクアロットが、「こどもたちの世界観を広げる」をミッションに提供する、園向けの世界交流プログラム「EN-TRY(エントリー)」。ただ、一口に「世界交流プログラム」と言っても、園の方針や思い、そしてこどもたち一人ひとりに違いがあるように、交流ひとつとっても、同じものはありません。

今回は、明日葉保育園綱島園(神奈川県)とHong Kong ASCOT Preschool園(香港)*の交流について、綱島園の仁平園長にお話を伺いましたメールマガジン限定インタビューをコラムで再録いたします。


※インタビューは2022年2月に実施した内容です *以下同園の略称であるASCOT園と記載

 

 

目次

■明日葉保育園綱島園 仁平 由希子園長インタビュー └1. 交流前の思いと実施までの経緯 └2. 香港園との交流について └3. 交流で感じた課題感 └4. 今後のプログラムの活用について

 

■ 香港の幼稚園・保育園の特徴

香港では日本同様「幼保一元化」が進められており、Nursery(保育)のクラスと幼稚園が一緒になった施設が増えています。また、小学校をみすえて幼稚園から“勉強”を取り入れているところも多くあります。今回交流を実施したASCOT園さまも保育園と幼稚園を併せ持ち、モンテッソーリ教育に基づいたプログラムを提供されています。幼稚園では音楽や運動、読み聞かせなどアクティビティを通して英語に触れる機会が多くあり、ASCOT園さまのこどもたちは日ごろから英語に慣れ親しんでいる様子でした。


■明日葉保育園綱島園さま保育方針について

明日葉保育園さまの保育方針は、今日を最も良く生き、望ましい「明日」を創りだす力の基礎を培うために、子どもが毎日を豊かに過ごせる保育を通じて、「明日葉」のように明日をたくましく生きる力を育むこと。大人の思惑で外から何かを付け加えるのではなく、子ども自身の中にある力を信じて、子どもの中にある力が十分に発揮される保育を目指されています。

明日葉保育園綱島園の仁平園長は、こどもの一番を考える保育園として、職員もこどももワクワクして楽しみ、いっしょに成長していけるような園を目指していらっしゃいます。


■明日葉保育園綱島園 仁平 由希子 園長インタビュー

Q1)交流前の思いや、実施に至った経緯を教えてください。

しばらく前から、いろいろな国籍のお子様が入園される機会が増え、こどもたちにとっても職員にとっても、異文化を理解することが今後ますます必要になるだろうと感じていました。自然に異文化を受け入れ、言葉の壁もある中で隔たりなく一緒に過ごすことは、すぐにできることではありません。日本はこうだけど、海外はどうだろう、といった日常的な会話や、○○の国のやり方で遊ぼう、○○の国のご飯を食べよう、といった小さな取り組みや、経験を積みかさねていく必要があると思っています。そんなことを考えている中で、本部からこの国際交流プログラムの打診があり、自然と実施することになりました。

Q2)香港の園との交流はいかがでしたか?

お互いの国のダンスを踊るコーナーで日本からはソーラン節、香港からは太極拳を披露したのですが、空手を習っている園児が、香港のおともだちが空手と同じようなポーズをとっている!ととても喜んでいました。大人が太極拳をやっているのを見るだけでは、特に心に留まることがないのだと思いますが、同年代のこどもが実際にやっている姿をライブで見ることで、自分ごととして身近に感じられたのだと思います。その他、こどもたちが自分たちとの共通点を見つけては喜んでいたことが印象的です。香港の先生たちも素敵な方々で、気持ちよく交流することができました。

Q3)今回の交流で課題と感じたことは何ですか。

事前準備と心構えによって、こどもたちが体験できることが大きく変わると考えています。例えば、香港園のこどもたちは英語が非常に得意だったのですが、自園にも英語を習っている園児がいます。ただ当日は英語を話すことを恥ずかしがっていました。事前に練習の機会を設けていればもっとうまく話すことができてその子の自信につなげられたかもしれません。また、事前に交換したビデオレターについても、香港園はとても力を入れたものを送ってくださりました。次回はこちらもより計画的に、時間をかけて準備したいと感じました。

Q4)今後、この国際交流プログラムをどのように活用していきたいですか?

国際交流に向けた準備は、こどもたちにとって自発性や共同性を育む、良い機会になると思います。異国のおともだちが何に興味があって何を知りたいのか、そして、自分たちは何を伝えたいのか、こどもたちが自分たちで内容を考えることが大切だと思います。”こども主体”の交流であれば、こどもたちが実施後に得る自信もより大きくなるし、私たちの理念を体現する一つのプログラムにしていけるでしょう。

また、保護者を積極的に巻き込み、保護者とこどもの会話の中で異文化理解に関する会話が出てくるようにしたいです。その中で、園には外国籍の方もいらっしゃいますので、その方にライブに参加していただくことも考えています。外国籍のおともだちのお父さんが来て話してくれるのはこどもたちにとって楽しい機会ですし、より世界を身近に感じることになるのではないでしょうか。もちろん、外国籍の保護者にとっても、日本のこどもたちが異文化を理解しようとする様子を見ることはとても有意義かと思います。

これからは、保育園にもますます多様性が求められていきます。早くからSDGsに取り組んでいる弊園としては、このプログラムを活用しながら、さらに自然に多様性を受け入れている園を目指したいと考えています。


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