【国際交流レポート】“Friends Forever !”ウクライナのおともだちと楽しい交流が実現!


 

 私たち株式会社シンクアロットが、「こどもたちの世界観を広げる」をミッションに提供する、園向けの世界交流プログラム「EN-TRY(エントリー)」。ただ、一口に「世界交流プログラム」と言っても、園の方針や思い、そしてこどもたち一人ひとりに違いがあるように、交流ひとつとっても、同じものはありません。

 今回は、ウクライナの「Kolobok Preschool(コロボック プリスクール)」との交流を終えた「アイン三枚町保育園(神奈川県横浜市)」の高橋美恵園長にお話をお伺いしました。

 

 

目次

■特別だけど特別じゃない、ウクライナとの交流

モンテッソーリ教育で学ぶ「世界」

遠い国で同じ時を過ごしているという実感

 

■特別だけど特別じゃない、ウクライナとの交流

 現在、特別な環境下に置かれているウクライナとの交流に対して不安は無かったのか。今回の交流が決まった時の高橋園長の想いについて語っていただきました。


高橋園長:ウクライナとの交流ということで、先方のこどもたちの状況を心配する気持ちはもちろんありました。ただ「交流がうまくいくだろうか」といった、交流自体についての不安はありませんでしたね。

実はアイン保育園ではモンテッソーリ教育を取り入れており、普段から文化教育を行なっています。その中で世界の国についても地理的・文化的に学びますが、それぞれの国には異なる魅力がありますよね。世界には色々な国があり状況も異なりますが、私たちはウクライナを「戦時中の特別な国」としてではなく、世界の魅力的な国の一つとして認識しています。

もちろん、ウクライナが現在厳しい状況に置かれていることは間違いありません。ただ、そこだけに目を向けるのではなく、ウクライナの文化や言葉などの学びを通して、純粋にこどもたちが世界を知る良い機会になればと考えていました。



■モンテッソーリ教育で学ぶ「世界」

 普段からモンテッソーリ教育を取り入れ、世界について学ぶ同園。他園では、「EN-TRYでの交流は、こどもたちが世界に興味を向けるきっかけになった」というお声を頂くことも多いですが、同園のこどもたちの世界に対する興味や姿勢についてもお伺いしました。


高橋園長:先ほども申し上げた通りですが、モンテッソーリ教育では世界についての学びも重要な要素です。アイン保育園でも地図や地球儀などを使いながら、7大陸から始まりそれぞれの地域や国へと細分化して学んでいきます。普段の保育の中でも、国旗の作成や塗り絵、外国の挨拶の練習などを行うので、こどもたちも色々な国の挨拶ができるなど、世界に目を向ける意識は他園のこどもたちに比べて強いかもしれません。卒業する頃には197か国の首都が言える子もいます。また、3~5歳児の縦割り保育を基本としているため、上の年齢の子が世界について学んでいるのを見て興味を持ち、下のこどもたちが自発的に調べる、という光景も珍しくありません。

アイン保育園ではこのように、「世界へ目を向ける姿勢」が日常の中で育まれていきます。そのため、ニュースでよく耳にする「ウクライナ」についても興味を抱いていたようで、交流が決まった時には「どんな国なのかな?」「どんな国旗なのかな?」と非常に楽しみにしているようでした。

■遠い国で同じ時を過ごしているという実感

 実際の交流を終えて、高橋園長の想いやこどもたちの様子についてもお伺いしました。


高橋園長:これまでも、日常の中で世界について学んできましたが、実際に海外のこどもたちと話すのは今回が初めて。そのため、「今まで学んできたことが実現化された」という想いが強くありました。

ライブ交流の前にはウクライナについての紹介動画を見たり、ビデオレターで相手のこどもたちの得意なことや好きなものについては聞いていたのですが、実際に会話ができると感動しますね。

少し話は変わりますが、ウクライナと日本は時差が6時間あるので、ライブ交流は日本が午後3時、ウクライナが朝の9時だったんです。今回、ウクライナでは幼稚園が休園中のため、こどもたちは様々な場所から参加してくれたのですが、中にはパンを口にしたまま映像に映し出された子もいて。リアルな交流を通して、みんな「ウクライナのこどもたちも、遠い場所で同じ時を生きている」ことを感じてくれたのではないかと思います。

こどもたちも、「本当に話しているみたいだった」「自分で考えてきた質問が言えて嬉しい!」と非常に楽しんでくれたようです。交流を通して、自分で考え、準備してそれを披露するという喜びにつながっていると感じました。今後は得意なものを披露し合うなど、もっと発展していけると良いですね。

▲大きなスクリーンに映し出された、ウクライナの先生やおともだち ■(スタッフより)ご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました!

 最後に私たちスタッフから、今回の交流が実現した経緯について少しお話しさせてください。

 

 今回の交流は、世界の園と繋がり日々声を聴いている私たちが、ウクライナのこどもたちにも何かできないかと考え、チャリティー交流として実現しました。なお、園さまから頂いた料金は、全額ウクライナのこどもたちへの寄付として充当させていただきました。

 今回の交流にあたっては、私たちも「大変な状況下に置かれているウクライナの方々に、負担になってしまうのでは」という葛藤もありました。しかし、コロボック プリスクールの先生方や保護者の方々から「ぜひやりましょう!」という温かいお言葉をいただき、ポーランド在住の通訳、ヤナさんのご協力もあって実現することができました。

 コロボックプリスクールは現在休園中のため、こどもたちはそれぞれのお家やコミュニティハウスという施設に集まって参加してくれたのですが、コミュニティハウスの近辺では爆撃が激しかったようで、ネット接続も常時不安定だったそうです。そのような中でもご参加頂けたこと、また保護者の方々も含め楽しんでいただけたようで、私たちも本当に嬉しく思っています。

▲自宅やコミュニティハウスなど、さまざまな場所から参加してくれたウクライナのこどもたち  大変な状況に変わりはありませんが、今回の交流が、ウクライナの子どもたちにとって、外に目を向けるきっかけとなり、暗い気分を払拭できる時間になってくれたらと願ってやみません。