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【国際交流レポート】異文化を知ることは、思いやり、認め合う気持ちを育てること。


 

 EN-TRY世界交流では、現在14か国300以上の園とのオンライン交流を行うことができます。本レポートではタンザニアとのプログラムの様子や、先生方のインタビューをお届けします!日本とタンザニアのこどもたちがどんなアクティビティを通してタンザニアに触れたのか、写真付きでご紹介!

 


 

●交流概要

2月6日、ポピンズナーサリースクール三鷹南(日本)とSure Starts Inclusive Early Childhood and Primary School(タンザニア)のこどもたちがオンラインライブで国際交流。お互い初めての交流です!

ポピンズナーサリースクール三鷹南は東京都の認可保育園で、ポピンズ独自の教育(エデュケーション)と保育(ケア)を融合させた「エデュケア」でお子様一人ひとりの個性と能力を育てていくことが特徴で、グローバルに羽ばたくお子様に向けて、普段の活動の中でSDGs教育を行っています。

今回の交流では5歳クラスのこどもたちが参加しました。ちなみに4歳クラスのこどもたちは、オーストラリアとの国際交流を進めています!

Sure Starts Inclusive Early Childhood and Primary Schoolはタンザニアのダルエスサラームにある0から12歳までのこどもが在籍しています。

こども一人ひとりのニーズに基づいて学びを促進することにより、社会的、また、感情的な学習に焦点を当てた、包括的な教育を提供することがミッションです。こどもたちの本来の能力、才能、興味を育みます。

今回の交流では4歳から5歳のレセプションクラスのこどもたちが参加しました。



●タンザニアでの事前学習


日本とタンザニアは1万キロメートル以上も離れていて、時差は6時間、日本が早いです。文化も大きく違いますが、漢字から茶道まで、幅広く触れて、こどもたちは初めての経験にとてもワクワクしてくれたようです。

タンザニアでは公用語はスワヒリ語。しかし、英語も学びます。教室のフリーライティングスペースでは、こどもたちが字を自由に練習することができるようにしているそうです。今回の交流に向けて、先生たちは漢字も学べるように、一から十までの漢字のパネルを貼ってくれました!

また、タンザニアではあまり経験できない茶道の文化。茶器にみたてて、Tea ceremonyとして作法を真似してみたそうです。なかなか実際に体験する機会は少ないですが、こどもたちにとっては映像で見たことを実践できるのは嬉しいもの。この時の様子は保護者の方にも報告したそうですが、馴染みのない文化は保護者の方にとっても驚きがありますよね。

EN-TRYの動画教材も楽しんでくれました!



●日本での事前学習


タンザニアでの主食はトウモロコシ。ウガリ(アフリカ伝統の食品)を作って食べてみたそうです。トウモロコシの粉を触ってみるところから始め、匂いや感触を確かめると…「コーンポタージュの匂いがする!」

水を加えると小麦粉粘土みたいになり、食べてみると味が薄くもったりした食感にこどもたちは戸惑っていたそう。でも最後には、おかずとの組み合わせを研究したりして楽しんでいたとのことです。


スワヒリ語のあいさつ(さようなら、ありがとう)などを練習してみたのですが、こどもたちは聞き馴染みのないスワヒリという言葉を覚えるのも大変。しかし、ライブで通じるかもというワクワク感が大きく、ポスターを見ながらこどもたち同士であいさつをしてみたり、紙に書き写してお家に持って帰って練習していた子も。そして、ライブでは実際にさよならが通じました!こどもたちは達成感でとても嬉しそうだったそうです。

このようなアクティビティは、EN-TRYの国を知るアイデア集から使えそうなものをピックアップしてクラス担当の松井先生が計画してくださったそうです。該当クラスのこどもたちは折り紙やお絵描きが好きなので、ゾウの折り紙とサファリのお絵描きにもチャレンジしました。



●ライブ後の両園の先生からのコメント


【日本から】クラス担当の松井先生にお話を聞きました。

異文化を知ることは、認め合うという気持ちを育てることに繋がると考えています。知識を得るだけでなく、違いを知って、興味を広げ、みんなちがってみんないい、という思いやりを学ぶことが大切だと感じています。

しかし、交流プログラムが始まる前は、不安もありました。もちろんわくわくで楽しみだったのですが、うまくこどもたちに期待感を高めながら活動を深めていくことができるか…


ですが、プログラムが始まってからは、お子様たちはもちろん、私自身もとても楽しかったです。参考資料やワークシートをマグー(交流ガイド)から送ってもらったので、それを参考に園での活動も広がってよかったと思います。

プログラムを終えて、お子様たちは動物のビデオや国旗の絵本などでタンザニアに関ることを見つけると、嬉しそうに反応するようになりました。外国のお友達ができたことで親近感が湧き、ケニアなど近辺の国にも深く興味を持ったり、学んだ知識から、「暑いのかな?ウガリも食べるかな?」と想像したりする幅が広がったと思います。肌の色が異なるこどもたちと交流して違いにも実感が湧いたのか、この国に住んでいるのはどんな人なんだろうと聞くようになりました。サッカーでいろいろな国を知っているお子様は、次はブラジルの子と会いたい!と言っています。


今回は非常に良い時間を過ごしましたが、一回きりで終わりではなく、何か月に一回というペースで交流できたらよいなと思います。季節感のある行事などを紹介しあって関係性を深めたいです。一回ではもったいないと感じました。


【タンザニアから】Nataša Krsmanović先生にお話を聞きました。

ライブ当日、そしてプログラム全体を通して素晴らしい時間を過ごしました。こどもたちは交流プラグラムがとても楽しかった様子で、ライブが終わった日も、その次の日も、日本の友達についてたくさん話していました。

ビデオとレポートを保護者と共有しましたので、きっと喜んでいただけると期待しています。


プログラムはライブだけでなく事前学習の期間が充実しており、あらゆるポイントでマグー(交流ガイド)のサポートを受けたり、さまざまな新しい教材を送ってもらったりして、私たちはこどもたちをリードすることができました。こどもたち用のアクティビティだけでなく保護者への共有など含め、質の高いコンテンツだったと思います。

しかし、最も重要だと感じたのは、こどもたちが素晴らしい時間を過ごしたということです。

私たちはEN-TRYのプログラムをタンザニアの他の学校に絶対にお勧めします。私の出身地であるセルビアの友人たちともぜひ共有したいです。


●終わりに

知識としてさまざまな情報を得ることや、言語を勉強することも非常に重要なことです。EN-TRYでも様々な教材を提供していますし、園でも国旗などを使って世界を感じられるように工夫されているのではないでしょうか。

しかしこどもたちの様子や先生方からのフィードバックからは、一緒に過ごす時間によって遠い外国に親近感が湧いたこと、リアルに交流して喜びや実感を得たことが素晴らしかったのだとお伺いできました。

もちろん一度オンラインライブをしたからといって言葉が話せるようになったり、十分な知識がつくわけではありません。しかし遠い外国のこどもと友達になったという経験は、その後のこどもたちが見る世界を変える、大きなきっかけになるのではないかと私たちは考えています。



 

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